【おすすめ本】ドラッカーと会計の話をしよう

仕事をしていると、売上や利益、コスト、原価など、お金に関わる言葉をよく使いますが、その意味を深く考えたことがありますか?

私のようなWEBやデザインなど制作の仕事をしていると、会計やお金について勉強する時間をつくることができなかったり、経理担当者や税理士にお任せというケースが多いのではないでしょうか?フリーランスとはいえ、企業の社長さんと同じように、お金の使いかたをきちんと理解しておくことは長く仕事を続けていくうえで、とても大事。会計の話が苦手な方にもわかりやすく利益やコストの考え方を説明している良書を見つけたので紹介します。

数年前に「もしドラ(もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら)」が流行りすぎて、ドラッカー本から遠ざかっていました。でも書店でこの本を手に取り、タイトルの、会計&ドラッカーの組み合わせ、と著者の林さんが書いた「正しい家計管理」「老後のお金」が我が家の家計にとても参考になったので、買ってみました。

概要

2部構成のビジネス小説です。
前編は元銀行員のイタリアンレストランのオーナーが主人公。ある人物からドラッカーの考え方に基づいた利益やコストについて、レクチャーを受けるという内容。
後編の主人公は、傾きかけの総合病院で働く医師。非営利組織の病院こそ利益が必要で、知識労働生産性について、前編同様、ある人物から主人公がドラッカーの話を聴き、気づきを得るというストーリーです。

小説になっているので、会計の専門用語やドラッカーが何者か知らなくても、気楽に読みながら会計やマネジメントの勉強ができます。

※ドラッカーについてはこちら(→Amazonの著者紹介ページ

利益とは?コストとは?

前編の「利益は幻想である(営利組織編)」を、ざっくりですが・・・まとめておきます。
個人でも会社でも、お金は将来(目指す目標)のために使わなくてはならない。そのために利益をあげることが絶対条件。また利益は将来のリスクに備える保険にもなる。
コストは、現金に変わるまでのビジネスのプロセスで生じる活動全てのこと。そのコストを最終的に負担するのは顧客。だから、掛かった費用を前提にするコスト主導の価格設定ではなく、価格主導のコスト管理をするべき。

最後の方に、前編をまとめたような引用があったので紹介します。

第一に、利益は事業活動の有効性と健全性を測定する。まさに利益は事業にとって究極の判断基準である。
第二に、利益は陳腐化、更新、リスク、不確実性をカバーする。この観点から見るならば、いわゆる利益なるものは存在しないことになる。事業存続のコストが存在するだけである。こうしたコストを生み出すことは企業の責任そのものである。
第三に、利益は直接的には社内留保による自己金融の道を開き、間接的には事業に適した形での外部資金の導入誘因となることによって、事業のイノベーションと拡大に必要な資金の調達を確実にする。

P.F.ドラッカー著、上田惇生訳『現代の経営[上]』(ダイヤモンド社、2006年 第7章事業の目標P.104)

知識労働者の仕事とは?

後編「病院はなぜ儲からないのか(非営利組織編)」では、労働生産性がメインになっています。企業の経営者だけでなく、会社員、フリーランスという立場関係なく、働く人全てにとって、非常に考えさせられる内容です。
知識労働者の生産性を上げる条件について、ドラッカーは次のように言っています。

第一に、仕事の目的を考える。
第二に、働く者自身が生産性の向上の責任を担う。みずからをマネジメントする。自律性をもつ。
第三に、継続してイノベーションを行う。
第四に、みずから継続して学び、人に教える。
第五に、知識労働の生産性は量よりも質の問題であることを認識する。
第六に、知識労働者は、組織にとってコストではなく資本財であることを理解する。
P.F.ドラッカー著、上田惇生編訳『テクノロジストの条件』(ダイヤモンド社、2005年)

今まで自然と実践していた部分もありますが、とても大事なことなので、手帳にしっかりメモしておきました。目の前の仕事に追われてばかりで、私にとっては「継続してイノベーションを行う」ということが、弱かったような気がします。今後はもっと新しいサービスやアイデアを考えたり、仕事のプロセスも見直していかなければと思います。

あらためて、ドラッカー

この本を読んでいると、ドラッカーの本を次々と読みたくなってきます。本棚を探ってみると、会社員時代に買った「プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編)) 」が出てきました。ページをめくってみると、ちゃんとラインを引いていて、読んだ形跡が・・・。でも内容は覚えていません。ちゃんと読み直します。

このブログですが、今のところ、文字が多くて読みやすいとは言えないですが、ある程度記事数が増えてきたら、ビジュアルも増やして再編集しようと思います。