2017年はブロックチェーンや仮想通貨など新しい言葉が浸透してきましたが、言葉は知っているけど、具体的に説明が全くできない・・・ので売れてる本を読もうと手を伸ばしたのがこの本。
仮想通貨など新しい経済のしくみ、テクノロジーを中心とした未来展望の本だと思いましたが、ちょっと違ってました。
これからは「資本主義」から資本主義の問題点をカバーする「価値主義」になっていく、というお話しでした。
第3章の「価値主義とは何か?」が抜群に面白く、こういう未来も良いなと思える内容でした。
一部引用します。
・・・資本主義上のお金というものが現実世界の価値を正しく認識・評価できなくなっています。今後は、可視化された「資本」ではなく、お金などの資本に変換される前の「価値」を中心とした世界に変わっていくことが予想できます。
私はこの流れを「資本主義(capitalism)」ではなく「価値主義(valualism)」と呼んでいます。2つは似ているようで別のルールです。資本主義上で意味がないと思われる行為も、価値主義上では意味がある行為になるということが起きます。
スマホやブロックチェーンなど新しいテクノロジーが普及することで、価値を軸にした独自の経済圏を簡単に構築できるようになります。佐藤さんは、既存の経済がなくなるのではなくて、新しい経済システムが並存し、自分で経済を選択できるようになると言っています。
今までにこの世になかったものは簡単には受け入れられず、思いもよらない事態になることも予想されます。いまはまだ始まったばかり。やっと地方でもコンビニやスーパーでの買い物が電子マネーを使うのが当たり前(一部の層ですが)になってきた段階。
この本を読んでも仮想通貨のことはよくわかりませんでしたが、「自分が思っているより」良い経済システムになっていく未来になりそうだ、楽しそうだ、とポジティブ寄りになりました。
でも、自分で経済を選ぶ、自分の価値を上げる、ということは、決してラクに生きていける未来ではない!?、自分次第ってこと!? この変化を楽しいと思うか、苦痛に思うかで、自分の将来が大きく変わるかもしれないですね。
以前記事にした、著者の佐藤さんの本「未来に先回りする思考法」も良かったです。
https://sandwich-projects.com/blog/technology_rebuilds_everything_book/