星野道夫の写真とことば

星野道夫という人をご存知ですか?
アラスカに暮らしながら、野生動物やアラスカの大自然・人々を写真や言葉で伝えた写真家です。没後20年にあたる今年は、回顧展開催や雑誌の特集も組まれて、最注目されています。

●プロフィール(公式サイトより)
http://www.michio-hoshino.com/profil.html

私が星野さんの作品と出会ったのは、数年前にブックオフで『旅をする木』という文庫本を手にとったのがはじまり。
名前を聞いたことがあっただけで、なんとなく良さそうだな、という軽い気持ちでその本を読んだら、感動、感涙。
書簡形式の文章も一部入ったエッセイで、写真はなく文章のみ。
読むだけで、アラスカの自然が目の前に広がり、アラスカの人々のやさしさが沁みます。
星野さんが語る言葉は、限りなく純粋で、静かだけど、心を揺さぶります。

特別展がこれから各地で巡回開催されるようなので、大阪か京都まで行こうか迷っています。岡山や高松も回ってくれないかな…高知は無理よね。

関連ページ
●没後20年特別展
http://www.asahi.com/event/hoshino20/about.html

●なんでもない日の、星野道夫さんのこと(ほぼ日)
http://www.1101.com/hoshino_michio/index.html
http://www.1101.com/hoshinomichio100/index.html

●Brutus(ブルータス) No.830 こんにちは、星野道夫。
http://magazineworld.jp/brutus/brutus-830/

ブルータスの特集でもいくつか文章が紹介されていましたが、これは私が好きな自然の描写。ちょうど秋なので。

アスペンやシラカバの葉が黄に近づき、ツンドラの絨毯がワイン色に染まると、短いアラスカの秋が始まります。新緑のピークがたった一日のように、紅葉のピークもわずか一日です。原野の秋色は日ごとに深みを増し、さまざまな植物が織りなすツンドラのモザイクはえも言われぬ美しさです。快晴の日が続き、ある冷え込んだ夜の翌日、あたりの風景が少し変わっていることに気付くでしょう。一夜のうちに、秋色がずっと進んでしまったのです。北風が絵筆のように通り過ぎていったのです。
—–『旅をする木』北国の秋

星野さんの本を読むと、泣きそうになるんです。なぜか。
この本を貸した友人も泣いたと言っていました。
若い人たちや、ちょっとお疲れ気味の人たちに、星野さんの言葉と写真にふれて、なにかを感じとってほしいです。