やっと読み終わりました。
原書タイトルは、「THE INEVITABLE」。「不可避」という意味です。
いま・現在から未来へ続く現在進行形の話しで、Amazon、Googleがやっていることや、AIやIoTなどの話題を見ていると、この本に書いている今後30年の流れは不可避で、変化のスピードが速くなることは納得できます。
単なる未来予想ではなく、これからの変化を次の12の動詞(現在進行形)で解説しています。
(まえがきより)
しかし、今後30年間に起きるプロダクトやサービスの一般的なトレンドについては、いまでも見えている。その基本形は、いままさに世界中に行き渡りつつある新しいテクノロジーの方向性に根ざしている。この広範で動きの早いテクノロジーのシステムは、文化の進む方向を少しずつ確実に曲げていくことで12の力を増幅させるのだービカミング(なっていく)、コグニファイング(認知化していく)、フローイング(流れていく)、スクリーニング(画面で見ていく)、アクセシング(接続していく)、シェアリング(共有していく)、フィルタリング(選別していく)、リミクシング(リミックスしていく)、インタラクティブ(相互作用していく)、トラッキング(追跡していく)、クエスチョニング(質問していく)、ビギニング(始まっていく)。・・・・(略)・・・・これらの力は軌跡を示しているのであって、運命を告げているわけではない。わらわれが結局どこにたどり着くのかは予測してくない。ただ近い未来に不可避的に向かう方法を示してくれるのだ。
自分の仕事と合わせて考えてみると、膨大な情報や選択肢が増えるなかで、フィルターとしての役割を持つことが大事なのではと思っています。
あと個人的には、所有ではなく、「シェアになっていく」という流れも無視できないですね。若い世代はシェアに抵抗ない人が多いですが、私の世代から上は所有することの安心や満足感に浸かっています。自分を含めてその意識やライフスタイルをどう変えていくのか、変えざるを得ないのか。
あらゆる変化についていくのは、年を重ねるごとにおっくうになりますが、この本を読むと、少し先の未来が、いまから現在進行形でつながっていると思えば、そんなに大変なことでもないんじゃないか、とも思えます。
未来が自分の世代のものでないとあきらめるのではなくて、ほどよく変化を受け入れながら、ほどよくついていく。そういう気持ちでいれば、仕事の幅やより良い暮らしの可能性も広がるのではないでしょうか。
この本、ページ数が多くて、テクノロジーに興味ある人でないとちょっとしんどくなるかもしれません。
Kindle版だったので、私はかなり読むのに疲れました。
著者の講演のダイジェスト版がでているようです。こちらがよかったかも…